中部支部も50年
洛友会会報 200号


中部支部も50年

前原 恒之(昭28年卒)

 洛友会が設立された昭和28年は新教育制度最初の卒業生が社会に出た年で、私も名古屋に就職して50年になります。中部支部の活動状況については、会計を担当した昭和48年以降は把握しているつもりですが、それ以前は、洛友会の設立から参画されて草創期の支部運営にも尽力された清水勤二氏、本多静雄氏、古田久一氏をはじめ諸先輩が故人となられた現在では乏しい資料からの推測になるのをお許しいただきたい。
 中部支部の第一回総会は、昭和28年12月5日、名古屋ホテルで開催された。洛友会本部からは鳥養利三郎会長、阿部清先生、山村忠行幹事が來名されている。地区在住の洛友会員37名が出席、支部会則を承認し、初代支部長に清水勤二氏(大正12年卒業)を選出して、中部支部が誕生した。
 当時、愛知県、岐阜県、三重県、静岡県、長野県在住の洛友会員は約一二〇名であった。昭和39年1月11日、清水支部長が急逝され、第二代支部長に本多静雄氏(大正13年卒業)が就任された。この時、鳥養利三郎会長から、中部支部報に次の文が寄せられた。「洛友会開設以来その副会長をかねて、本会のために大いに力をいたされた清水支部長の急逝を聞いた時には、私たちは呆然自失すると同時に、実のところ支部の将来にいささか懸念するものを感じたのであります。然し私は信ずるところがあり、 必ず本多君が乗り出して新しい理想と企画をもって大いにやって下さるに違いないと確信していました。今、それが実現したことは、支部の為のみならず、洛友会にとっても誠に喜ばしいことであります。・・ 」
 本多支部長は鳥養会長の期待に応え、昭和44年、洛友会本部総会を名古屋で開催された。5月25日名鉄グランドホテルに鳥養利三郎会長、松田長三郎先生、阿部清先生、林重憲先生、大谷泰之先生はじめ全国各地から会員95名、家族13名が出席して、盛大に開催され、総会後は皆様を明治村へご案内している。
 支部活動では、年一回の総会のほかに、家族同伴行楽会を毎年の定例行事にするとともに、趣味を通して会員の親睦を深める同好会(囲碁会、ゴルフ会)を設立されました。また行事の円滑な運営のために篤志募金を呼びかけられ、この時集まった拠出金は、現在も支部活動の基盤となっている。昭和62年、本多支部長は卒寿を迎え辞意を表明されたため、大野彰氏(昭和25年卒業)が第三代の支部長に就任された。大野支部長も、支部活動に熱心に取組まれ、特に家族同伴秋の例会では支部長格別のご配慮により白川郷、大垣、伊勢、彦根長浜、高山、京都、郡上八幡、伊良湖、岩村、明智、谷汲、香嵐渓、馬篭など数多の名所旧蹟を訪ねることができた。中部支部も今年50周年を迎え、会員数は四〇〇名を超えました。過去50年の支部の歴史は、三人の支部長の努力によって築かれてきました。これからは、若い会員の皆さんで、新しい支部の歴史を拓かれんことを念願しております。

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