会員の寄稿(2)  
洛友会会報 217号


北海道の四季

佐野大輝(平15年卒・北海道支部)

 私が北海道に来て丸三年が経ちます。生まれも育ちも兵庫だった私が北海道に来たのは、きっかけは就職ですが、高校時代に行った修学旅行での感動が忘れられず、一生住むならここがいいと確信し、選択にはそれ程迷いがなかったのを覚えています。そして、現時点では私の選択は間違っていなかったと感じています。
 しかし、住んでみて初めて分かる、実感することが多くありました。今回はそんな小さな驚きと発見をご紹介させていただきたいと思います。
 まず、4月に北海道に降り立った私は、まだ街中にも雪が多く残っていることに驚きました。残っているとしても、山の方だけだろうという私の想像は崩れ、覚悟を新たにしたのを憶えています。4月初旬といえば、京都では桜が咲き、まさに春というところから考えると、2ヶ月巻き戻した感じでしょうか?ちなみに、北海道で桜が咲くのは5月のゴールデンウィークのあたりです。
 しかし、春を実感する5月以降は、自然溢れる北海道はアウトドアが好きな人にとっては、たまらない季節になります。私もキャンプ、ドライブなど休みの日は欠かさず外に出ています。見渡す限り一面の草原や川。山などを見るだけで、心豊かにさせてくれます。また、私は趣味で大学からテニスをやっており、こちらもコート使用料がびっくりするほど安く、またいたるところに、無料でだれでも使えるテニスコートがあります。
 そして、私のイメージでは夏が終わると秋がやってきたかという間もなく冬になります。私は、3年間苫小牧にいて、今年の4月から旭川に転勤してきました。苫小牧は非常に雪の少ないところで(とはいっても北海道の中でですが)、ただ雪が少ない分、氷が張るため、車の運転や歩くことさえ非常に神経を使います。私が一番苦労したのは冬道を歩くことだといっても過言ではありません。しかし、旭川は雪が多いことで有名なので、それが今一番の不安です。
 もちろん冬にも楽しみがあります。スキーやスノボーが好きな人にはパウダースノーは最高だと思います。さらに、寒さ対策は万全で、家は断熱がしっかりしていること、蓄熱暖房機が24時間温度を一定に保ってくれるため、部屋の中は快適そのものです。そして、私の趣味のテニスは屋外ではもちろんできないため、小学校などの体育館を借りて屋内で楽しみます。ただ、やったことがある人は分かると思いますが、つるつるのフローリングの上でテニスをすると、球足の速さから、それはもはや別競技かと思うほどです。
 また、冬だけではありませんが、食べ物は何を食べても新鮮でおいしいです。魚介類はもちろん、アスパラ・ジャガイモ・とうきび・メロンは、私の味覚を変えたといってもいいでしょう。そのおかげで、学生時代からは着実に太っていますが、それには目をつぶっているところです。
 かなり脱線してしまいましたが、長い冬を乗り越えて春夏を楽しむ、逆に言うならば、春夏を楽しむために、厳しい冬があるのではないかと思います。
 以上、簡単に四季の流れを記してみましたが(一部分脱線してしまいましたが)、北海道は本当に素晴らしいところです。まだまだ3年では周りきれていないところが多いので、これからも地道に走り回って、満喫したいと思っています。皆様も是非北海道へ来て下さい。




  ページ上部に戻る
217号目次に戻る



洛友会ホームページ